禅味日記

「多色即一味」——不揃い人参の禅味ラペスーパーで見つけたお勤め品の形色が不揃いの人参たち。ひと目見て、思わず心がほどけました。色とりどりの細切り野菜が、小さな器の中で軽やかに交差し、まるで草原を吹き抜ける風のよう。今回の料理は「カラフル人参...

山の香に心を澄ます——筍の山椒煮春の声を聞きながら、台所に立っていると、ふと手に取った筍がやわらかな陽射しに透けて、まるで地中から伸びてきた命のしずくのように感じられました。そんな旬の筍を、山椒とともに炊き上げる——それが「筍の山椒煮」です...

静寂を味わう、春の一皿春の訪れを感じさせる焼きタケノコと茗荷（みょうが）の取り合わせ。見た目は控えめながら、そこには季節の喜びと精進の心が凝縮されています。タケノコの香ばしい焼き目とシャキッとした歯ごたえ。そこに茗荷の爽やかさが加わると、口...

ふと思い立って、冷蔵庫をのぞいたとき。そこにあったのは乾いたままの車麩。派手さはないけれど、使い方ひとつで心まであたたまる一皿になる――そんなことを思いながら、この日は「車麩の角煮風」を作りました。肉を使わずとも、車麩のふくよかな食感と甘辛...

こんにちは！はじめまして。大隠寺（だいいんじ）というお寺で住職をしている山本耀祐（やまもと ようゆう）です。このブログでは、仏教の教えや日々の気づきに加えて、僕が修行時代に身につけた「精進料理」のこともいろいろ紹介していきます。ちょっとした...